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新薬紹介 喘息治療薬「レルベア」

新薬紹介

喘息治療薬「レルベア」

 

2013年12月に発売された吸入ステロイド薬「レルベア」について帝京大学病院薬剤師の前田光平先生に教えていただきます。

○レルベアは他の吸入ステロイドと比べてどのような特徴がありますか。

 吸入ステロイドに加えて、気管支拡張薬である長時間作用性β2刺激薬が配合されています。すでに発売されているアドエアやシムビコートと同じ分類になります。レルベアに含まれる吸入ステロイド、長時間作用性β2刺激薬はどちらも効果が24時間持続する為、用法が1日1回吸入となっていることが大きな特徴です。吸入ステロイドで1日1回吸入の薬剤としてオルベスコ(高用量の場合は1日2回吸入)が既に発売されているのですが、レルベアは長時間作用性β2刺激薬が配合された1日1回の吸入ステロイドという点で初めての薬剤です。喘息患者さんにとって、長期管理薬である吸入ステロイドを毎日かかさず使用することは非常に大切です。その点をふまえて、1日1回の吸入は大きなメリットになるのでは、ないでしょうか。

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○デバイス(容器 図)の形が今までのものと変わっていますが、使うときの注意点を教えてください。

 

 

 

 

 

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蓋を開けるだけで薬がセットされます。操作が簡単であることは非常に魅力的です(図)。

 

 

 

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粉の薬を自分の吸気力によって吸入しますのでマウスピースにしっかり唇をあてて強く深く吸い込みましょう(図)。他の吸入薬と同じく、吸入前に軽く息を吐き、吸入後には数秒間、息を止めることは変わりありません。ステロイドが含まれていますので忘れずにうがいもしましょう。繰り返しになってしまいますが、スプレータイプ(定量噴霧式吸入器)の吸入器と異なり、粉の薬を自分の吸気力で肺まで運ぶ必要がありますので強く深く吸い込むことが重要です。

吸入後、吸入した薬が気道に良く付着するように数秒間、息止めもしましょう。

「強く吸入すべきなのか、ゆっくり吸入すべきなのかを把握していない」「吸入した後に息止めをしない」 これらの間違いは吸入器の誤操作に関して検討した様々な論文の中でも、多い間違いとして報告されています。

 

○新薬が出ると今までの吸入薬で良くならなかった人には朗報だと思いますが、どのように取り入れて行くのがよいのでしょうか。

 新薬で状態が良くなる方もいらっしゃるかもしれませんが、従来の薬が体にあっている方も沢山いらっしゃると思います。喘息の吸入薬の場合、効果は薬の成分だけではなく、吸入の手技の良し悪し、無理なく継続出来るか、薬の粒子の大きさなど様々な因子が影響します。どの吸入薬が自分に合っているのか主治医の先生と良く相談して、適正な吸入薬を継続していくことが大切だと思います。

 

○最後に喘息患者さんへ一言

吸入器の使用方法を伝える薬剤師の立場として、喘息患者さんには自分にあった吸入器を最高の使用方法で使用してほしいです。ここ数年で様々な吸入薬が発売されています。使用方法も異なりますので、患者さんはもちろん医療従事者も混乱してしまうことが多いと思います。私としては、このような現状でみなさんの吸入療法サポートしていけるように日々、精進していきたいと考えています。

(「あおぞら」514号より)

 

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