アッヴィ合同会社様 社員向け研修 ~患者さんのお話を伺うプログラム~講演
荻野 美和子
皆さんのご家族にアトピー性皮膚炎の方はいらっしゃいますでしょうか。このホームページを御覧なってるということは、本人もしくは近親者の方がきっお悩みだからなのでしょう。もし近親者にアトピーの方がいたら、掻きむしってる本人に何か言いますか?「掻きすぎない方がいいよ」「掻いたら悪化するよ」などなど。
6月30日アッヴィ合同会社様の社員向け研修~こどものアトピー・患者さんのお話を伺うプログラム~にて、オンライン講演させていただきました。
患者はどんなことで不安・不便を感じているのか、開発に当たり患者の声を今後に反映していきたいとの趣旨だそうです。患者の声に耳を傾けてくださるということに私はとても感動し全身全霊で伝えたい、そういう想いに至りました。
私の娘は小児アトピーです。私はかゆいと辛そうに言ってくる娘に「掻いちゃっていいよ」と必ず伝えるようにしています。なぜならかゆみは我慢しても止まらないものだから。それを掻くなとは言えません。そのような実生活の話を中心にお話ししました。
講演後会社様から、たくさんの社員様のご感想をいただきました。この掻いても良いというはたから聞くと強烈な言葉にも思えますが、社員様は気づきの1つだったようです。なぜ掻いていいのか。それは掻いたあとどう対処したら悪化しないのか、知識があるゆえの言葉だからです。会社様の発信の糸口になったと気づきがあったようでとても嬉しく想いました。
また開発者としては有効性・安全性に目がいきがちだった方もいらして、でもこどもの場合は、薬に好みもあることも理解してくださったようです。
この講演が今すぐ新薬の開発に反映するものではないとは思いますが、開発者としてのマインド改革、そしてこれからの未来の新薬のためのお役に立てたと信じております。今後もアトピーっ子を持つ親として、世の中に経験を伝えていきたいと思います。