治療において最も大切な主治医との信頼関係。きちんと症状を伝え、
納得できるまで説明してもらうことが必要です。
より良い関係を築くために、医師とのコミュニケーションにおいて
気をつけたいことをまとめました。
当会へ「よいお医者さんを紹介してください」というお電話がよくありますが、実は「良い医師」というのはみなさまそれぞれ違うのです。テレビや雑誌に出ていた有名な先生にかかれば治るというものでもありません。慢性疾患であるアトピー性皮膚炎の主治医はご自身が質問しやすく、それに対して納得できる回答があり、信頼関係を構築して治療していける主治医が一番です。どのような先生なのか、どのような治療をするのかはかかってみないとわかりません。まずはご自身が通院しやすい病院、クリニックに行ってみて相性が合うか診察を受けてください。
診察を受けるときは、衣服を脱いで皮疹を全部診せ、処方される薬の塗る場所、塗る期間、塗る量を聞きましょう。指示通りに薬を塗ることで炎症も早く良くなりますし、薬の副作用も心配ありません。
みなさまは診察を受けるとき納得のいく説明を受けていますか?
友の会の相談では「病院が混んでいて先生が忙しそうで聞きにくい」「こんなことを先生に聞いてもいいのでしょうか」というご相談をいただきます。せっかく時間を使って行く診察ですから納得のいく説明を受けて、薬を処方してもらいたいですよね。そのためにはどのように診察を受けたらよいのか、悪い例、良い例をあげてみます。皆さんもどこが良いところなのか、どこが悪いのか見つけてください。
良い例の患者さんは悪い例の患者さんと比べてそんなに診察時間が長いわけではありません。でもこれだけのやりとりで心配していたことや不安がなくなり、自分で外用薬を塗って治療する意欲が生まれてきました。それはなぜでしょう。まず自分から皮膚を診せることで医師に状態を把握してもらっています。皮膚の状態を診せることで適切な判断ができ、適切な処方もできるのです。また医師に症状を把握してもらってわかってもらったことで安心できるのです。
このように診察を受けるときは、先生に皮疹を診てもらい、どの薬を、どの場所にどのくらいの期間塗るのかを指示してもらう必要があります。指示通りに薬を塗ることで炎症も早く良くなりますし、薬の副作用も心配ありません。診察の受け方が違うと同じ医師の治療でも効果が異なってくることがあります。せっかく時間をかけていく診察ですからかしこい患者になってより良い診察を受けたいものですね。
アトピー性皮膚炎の専門医の一覧は日本アレルギー学会のサイトより、皮膚科で検索してください。
社団法人日本アレルギー学会:日本アレルギー学会専門医・指導医一覧 (https://www.jsaweb.jp/modules/ninteilist_general/)
アトピー性皮膚炎の場合は日本皮膚科学会のサイトより皮膚科専門医を探すことができます。
日本皮膚科学会 皮膚科専門医マップ (https://www.dermatol.or.jp/medical-specialist/map/)