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27.11.8開催 講演会「進化するアレルギー治療」レポート

講演会当日は朝から雨模様の天気で、参加される方々の出足を心配しましたが、大勢の方のご来場をいただき、熱気に包まれた集まりとなりました。

参加された方には、当会のパンフレット、会報、アンケート用紙とQ&Aに用いる質問用紙、アトピーの方には、「アトピー性皮膚なんでもQ&A」、「プロトピック軟膏Q&A」、

ぜんそくの方には、「ぜんそく&COPDのための生活情報誌」、「正しい吸入方法を身に付けるためのDVD」など、有益な資料が配布され、会場には協賛各社のブースが設けられ、アレルギー治療の各種情報、スキンケア用品のサンプルが配布、紹介されました。講演会は、当会理事長、堀内繁の挨拶で始まりました。

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第一部       

講演Ⅰ 「アトピー性皮膚炎をしっかりケアしよう」

東京慈恵会医科大学 皮膚科 准教授 朝比奈昭彦先生

当会常任顧問の東京逓信病院江藤隆史先生の講師ご紹介に続き、スライドを用いての講演です。

最近の研究で、アトピー性皮膚炎の肌は、外的刺激で表皮にバリア障害が起きアレルゲンが侵入すると、皮膚炎が悪化するだけでなく、他のアレルギー疾患の発症にもつながることが判りました。

このため、アトピー性皮膚炎は早期に治療し(汚れを取り、しっかり保湿をして外用薬を塗る)、直ったと思っても予防的な医療を怠らず、スキンケアすることが重要であることが強調されました。

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講演Ⅱ 「喘息は治る?治らない?」

国立国際医療研究センター 呼吸器内科診療科長 杉山温人先生

当会常任顧問のふれあい横浜ホスピタル坂本芳雄先生の講師ご紹介に続き講演に移り、ぜんそくの定義、COPDとの違い、喘息症状が起きるのは氷山の一角であることの認識が重要とのお話で、炎症を抑える吸入ステロイドを続ける大切さを再認識しました。

最新の治療法として、「気管支サーモプラスティ」についての紹介がありました。

この治療法は電極を付けたカテーテルを気管支内に入れ、高周波電流を流し気管支筋肉を温める温熱療法で、肥大した気道筋肉量を減らす効果を期待するものです。

 

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講演Ⅲ 患者の視点から「良くなるための治療プラスアルファ」

新しい企画として、当会医療相談員の方から、患者として実践しているお話を頂きました。

ぜんそく部門の坂本直美さんからは、ぜんそくだからと引き籠らず、病気について勉強して直そうと前向きな気持ちに成れば、自分でも出来る事が沢山あること、また短い診

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療時間内で主治医から聞きたいことを引き出すには、質問を絞ること、とのお話です。

 

 

 

 

 

 

 

アトピー部門の丸山恵理さんからは、Drからは教わることのない肌の汚れを取る方法として、身体の洗い方(洗浄剤をネットで泡立て、肌に乗せ、手で広げ、洗い流す)を、スライドで紹介があり、また診察のコツは、患部を全部Drに見せ、辛いことを質問し意見を求めるなど、自らが治療に参加することの大切さを伺いました。

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第二部        講師を囲んでQ&A

アトピー、ぜんそくのグループに別れ、講演後に頂いた多くの質問票に従って、講師や顧問の先生方と当会相談員を交え、予定の時間を越えて行われました。主治医とは別の角度から専門医のご意見を聞く事の出来る貴重な場であることを実感しました。 

【アトピー性皮膚炎グループレポート】

今回の質問では内服薬に関するものから、高価なシャワーフィルターに関するもの、かゆい時は叩けと教わったが大丈夫か?などなど幅広い質問がありました。

考えてみれば確かに変だな、と思うような疑問も情報が間逆だったりすると余計に混乱し、症状を悪化させてしまう事があるので、改めて注意が必要であると実感しました。

その他にも、子供が病気で薬を塗らせたいが、本人がどうしても毎日塗るのが面倒で嫌がる、といった質問も寄せられました。

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強い薬を使いたくない、自分には合わないからと自己判断でステロイド剤のランクを下げたり、変えたり、塗らないで自然に治そうとするケースも見受けられました。

また、皮膚が黒くなったりするが治るのか、と言う質問も講演会では頻繁に寄せられています。医師や薬剤師によって説明が二転三転して、正しい治療の妨げになっている事が間々あるので、まだまだその辺りの正しい情報が広がっていない事も問題に見えました。

どうしてもかゆい時は叩け、と言う対処法は割と有名ですが、顔や特に目にそれをすると白内障の原因になるなど、問題があるので、適切な薬を使用してかゆみの元から断つ必要があると思います。

アトピー性皮膚炎の治療は風邪と違い、長期戦になるので、どうやって治療する意識を持続させながら、毎日塗り・飲み続けていくかが難しい所ではあります。今がひどい状況でも、それを乗り越えて見事にきれいな肌を取り戻し、普通の生活を維持している人も大勢いますので、正しい治療と継続が重要になってきます。

 

 

 

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